TOYBIZ「VENOM PLANET OF THE SYMBIOTES」

TOYBIZ

「VENOM PLANET OF THE SYMBIOTES」
 
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95年から刊行されたコミックシリーズからの立体化です。通常版、リペイント版混ぜこぜですが、今回海外オークションにて手に入れたスクリームを加えて一応のコンプ。感無量…
幼い頃に、輸入雑貨店で見つけたコミックの表紙に描かれていたスパイディに跨る黒いコスチュームに、口の裂けたもう一人のスパイダーマン。今でも彼に出会った日の事は忘れません。個人的に、同じダークヒーローのシャドームーンをも上回る衝撃でした。
スパイダーマンとしての基本能力に加え、単純な身体スペックにおいてはピーターを上回る偉丈夫。正に好敵手たるに相応しい高水準な性能を持ち、お茶目でどこか憎めない奴。またその誕生の発端がスパイダーマンへの逆恨みというのもアメコミらしい人間臭い設定で、大好きなヴィランです。
 
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見ての通り外連味たっぷりのシリーズです。やまとにて輸入販売された際は、リペイント版のみ通常版扱いでの販売、リペイント版の存在しないスクリームに至っては、日本未発売という、なんとも言えない販売形態でした。
従来のトイビズ製品に比べ、横幅が大きくずっしりした重量級トイで、ボリューム感も圧倒的です。米国通常版の黒いベノム・ザ・マッドネスは未だに根強い人気があるようです。マクファーレントイズの参入により、米玩具界のクオリティレベルが底上げされ始めた頃のシリーズの為、力強く、それでいて細やかに作り込まれた造形が素晴らしいです。アメトイならではのギミックも仕込まれてますが、プロポーションは整っています。
 
昨今の映画化ラッシュのお陰で、今でこそアメコミグッズを容易に購入する事ができるようになりましたが、当時田舎のアメコミ小僧がそれらを手にするには、血の滲むような労力と時間を必要なでした。県中駆けずり回っても、コミックを数冊見つけるのがやっとでしたし、地元のトイザらスの輸入玩具コーナーも、来店する度に縮小されていたのを憶えています。また、ネットもそう満足に扱える時代じゃないですから、都会のファンに比べて圧倒的情報不足に悩まされ、歯痒い思いを強いられていました。これらのシリーズも当然リアルタイムでは追いきれず、長い間、発売当時のホビー誌を指を咥えて眺める日々が続きました。そんな思い入れのあるフィギュアなので、なかなか開封できず…こうやって壁に掛けて、また眺めています。
 
良い時代になったものです。本当に。こんな時代が来るなんて思ってもみなかった。若干今のブームの盛り上がり方に複雑な気持ちもありますが…
ネットってすげぇよ。東京ってすげぇよ。大人(頭脳は子供)の財力ってすげぇよ。こうして、取り溢した思い出を補完する意味合いも込めて、蒐集物に執着するのもまた、玩具道を逝く楽しみであります。
 
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